今回はサービス残業の対処法について書きたいと思います。
私は、皆がサービス残業をする会社で、長い間自分だけはサービス残業をしないよう努力してきました。
サービス残業をしないだけでなく、サービス残業をなくすための行動も起こしました。
サービス残業をしたくない方に少しでも参考になればと思います
関連記事>>>失われた残業代を求めて(1)――サービス残業代を請求するサラリーマン
目次
残業代請求の時効である2年が経過するまでは働き、2年経ったら転職する
法律上、サービス残業をした場合でも、客観的な記録があれば過去に遡って残業代を請求することができます。
ただし、過去の残業代を請求しようとしても原則2年前までしか請求を遡ることができないという決まりです。
私は、最初に入社した会社にサービス残業があることを知り、
自分がサービス残業を余儀なくされた場合どうすればよいかを考えたところ…
サービス残業をしてしまった場合は、請求の時効がくるまでは働き、その後は転職して残業代を取り戻そう。
という結論に至りました。
残業代を取り戻せる!という気持ちがあれば、サービス残業も平気ですよね。
しかし、サービス残業が発生してから2年後は、会社を辞めるか、会社を辞めることができなければ残業代の一部をあきらめるしかありません。
次は、サービス残業をなくすために私が実際にとった行動です。
労働基準監督署にサービス残業の情報を提供する
労働基準監督署に申告する
一般的には、サービス残業は職場の管轄の労働基準監督署に申告することで、
職場に労働基準監督署の立ち入り調査が入り、サービス残業が発覚した場合は、改善を求められることがあります。
注意が必要なのは、申告をする場合、労働基準監督署に申告者の氏名を明かさないと(会社には知られない)、申告ではなくただの情報提供扱いになってしまうことです。
情報提供扱いでは、労働基準監督署が動いてくれないというのが実態のようです。
労働基準監督署への申告を検討していた頃、厚生労働省がサービス残業などの情報提供メールの受付をはじめたとの情報が入ってきました。
労働基準監督署にメール相談する
以下は厚労省のHPからの一部抜粋とリンクになります。
賃金不払残業(サービス残業)などの情報提供メールを24時間受け付けます!
1 労働基準監督署が労働時間や賃金の問題について監督指導すべき事業場を的確に把握し、適切な指導を行うためには、労働者やご家族の方などから多くの情報を得ることが大変重要になっています。このため、厚生労働省では24時間受付が可能なメール窓口(「労働基準関係情報メール窓口」)を設けます。
2 「労働基準関係情報メール窓口」では、職場での長時間労働、賃金不払残業(サービス残業)をはじめとする労働基準法などに関係する問題がある場合に、電子メールで情報を受け付けます。受け付けた情報は、関係する労働基準監督署へ情報提供し、監督指導業務の参考として、役立てます。
労働基準関係情報メール窓口という窓口がつくられました。
労働基準監督署に申告するか悩んでいた私は、メール窓口が開設されたので、こちらを活用しサービス残業の実態を訴えることにしました。
労働関係情報メール窓口は、
- 平日になかなか時間がとれず労働基準監督署に行けない方
- 氏名を明かすことに抵抗がある方
におすすめです。
当時はメール窓口が開設されたばかりで、メールを送ることで実際に労働基準監督署が動いてくれるかについては不明でした。
労働基準監督署にメールでサービス残業の実態を情報提供した結果
情報提供のメールについては、職場でサービス残業を余儀なくされている方達の代弁者になったつもりで申告メールを作成しました。
内容は以下のとおりです。
- A課長は100時間以上もサービス残業をしている。
- Bさんは毎月60時間サービス残業している。
- 新卒のCはサービス残業が理由で入社後すぐに退職した。
- 中途のDさんは労働環境の悪さが原因で出社ができなくなった。
- 他部署でも同様のサービス残業が発生している。
サービス残業の事実を詳細に記述し、メールを送信しました。
そして、メールを送信してから半年も経たないうちに、労働基準監督署が職場に立ち入り調査にやってきました。
私の場合、労働基準監督署へのメールの効果は絶大でした。
立ち入り調査の結果、色々と指導が入り、残業の上限時間の見直しがなされるなど、改善の方向に向かっていましたが、残念ながらサービス残業を撲滅することはできませんでした。
私の場合は結果を出すことができませんでしたが、今回のメール作戦が上手くいけば、サービス残業をなくすことも可能ではないでしょうか?
- 労働基準監督署にメールで情報提供すると、比較的早く、労働基準監督署が動いてくれることがある。
これは意外でした。
でも早期の改善を目指す場合は、名前を明かして申告するのがベストですね。
まとめ
ブラック企業で働く労働者は大きく分けると、
- サービス残業から逃げる
- サービス残業に立ち向かう
このどちらかを選ぶべきです。
逃げることも時には必要ですが、ブラック企業でサービス残業に苦しむ皆さん、
皆で立ち上がり、サービス残業を根絶しましょう。